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記事一覧

戦う女 11

当日は桜子の好意でヘァーとメイク迄施してくれた。「さぁ、出来ました。もう見ても良いですわよ」鏡の前に立つと、自分でも驚く程の仕上がりだった。「此が……あたし?」「先輩は下地は良いんですから、後はメリハリボディを手に入れるだけです」結局、桜子の祖母の好意で車で送って貰って、つくしは初めてセレブのパーティーへと足を踏み入れたのだった。「ふぉ~まるでホワイトハウスみたいだよ。家に噴水やプール迄あるなんて………」中庭は、オープンテラスになっ...

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百年先も愛してる(司BD)

今日は俺の誕生日であると共に、20回目の結婚記念日でもある。あの海辺のコテージで誓った愛は、今も変わらず俺の胸に燃え続けている。「つくし、おい、つくし……」「ん……んッッ………今、何時?」「もうすぐ日が登るぞ。お前、昨夜朝日が見たいって言ってただろ?」俺の胸の中で隠れる様に眠っていたつくしが、ニョキニョキと顔を出すと片目を開ける。「……もう、あんたが悪いんでしょ?」ブツブツと独り言を言う癖は、等々治らなかったなと一人笑い...

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戦う女 10

もうすぐクリスマスと言う頃。つくしは、静からパーティーへの招待状を貰っていた。「パーティーか……。何を着ていけばいいんだろう?」図書館で、途方に暮れているつくしに桜子は話し掛ける切っ掛けを探していた。其処へ聞こえて来たつくしの独り言。「あの~」「はい?貴女は確か……三条桜子さん?」「先日は助けて頂いてありがとうございました。実は牧野さん、牧野先輩の声が聞こえて……何やらお困りのご様子でしたので、私がお力になれないか...

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戦う女 9

静と類が去ったラウンジに、何故かつくしはまだ居た。それは、静の事が気になっていたから。「お前が会ったのが藤堂静、俺達のもう一人の幼馴染みだ。2歳上でな、司の姉ちゃんとは一個下で類とは特別な関係なんだ」「女の中で類が話せるのは静と椿姉ちゃんだけだ。子供の頃、彼奴さ心を病んでた時期があって、唯一心を許してたのが静と椿姉ちゃんなんだよ」「………そうなんだ」つくしは心の奥がチクリと痛んだのを感じた。二人を見て直ぐに...

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交差点 後編

俺はどうやら、頭が留守になっていた様だ。気が付くと隼人が俺の顔を覗き込んでいる。「大丈夫ですか?」「あ、ああ、大丈夫だ」其にしても、容姿は俺に似ているが瞳の形は牧野に似ているし、この年でしっかりしている所も、やはり牧野に似ているなと観察していてそう思う。「じゃあ、俺はそろそろ失礼します」「はぁ~?俺はお前に会ったばかりだぞ?お前の事をもっと知りたいし、お前に俺の事を知って貰いたい」そう言うと隼人は...

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交差点 前編

オリンピック迄、後一年。スクランブル交差点で司はリムジンの中に居た。そして、何気なく上げた視線の先に見覚えのある横顔がチラリと窓から見えた。「牧野?」信号が変わり車は動き出す。次の瞬間、司はつくしと目が合った気がした。スモークガラスで中が見える筈が無いのに、間違いなくあの黒い瞳が俺を見つめる。次の瞬間、思わず声を出していた。「車を止めろ!」「えっ?社長、今は無理です」漸く車が止まった瞬間、俺はドアを開けて飛び出したが、...

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プロフィール

キャットチビ

Author:キャットチビ
猫と暮らしつつ、4年前からヤフーブログで二次小説を書いています。
今回、ヤフーブログの閉鎖に伴い此方へお引っ越しして来ました。
宮を中心に書いていましたが、今は花男をメインにしています。
ポリシーはつくしが幸せになる事です!
古くからの方も新しい方も、此れからどうぞ宜しくお願いします🙇

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